右と左を「右上がり六度法」にする
「半」は、1・2画目の始筆位置にも「右上がり六度法」を使いますが、このように、左右に短いパーツがある字は多数あります。小1/小2の配当漢字では以下のとおりです。A 左が「点」、右が「短い左払い」・・・・・「火・金・/光・首・秋・数・前・弟・頭 (左)・半・番・米・来」
B 左が「短い左払い」、右が「点」・・・・・「小・貝・校・糸・赤・六/絵・顔・京・原・
交・谷・細・紙・少・線・組・茶・頭
(右)・買・父・歩・」
「書写」は効果をあげているか
『教師のための きれいな字を書く「六度法」1週間レッスン』(旬報社 著書一覧ご参照)では、以下の例をあげて述べたことがあります。「書写」は、「正しく、整えて書く」という目標を達成しているでしょうか? トップページで述べたように81%もの人が「きれいな字」を書きたいと願っている実態からして答は明らかでしょう。
理由は、書道の真似ごとをしているからです。「書写」は基本を学ぶ、基本とは昔の手法によることだ、だから毛筆と短絡させた時点で「書写」は「書道」になってしまったのです。教科書教材も毛筆で書かれているので、おのずから“お手本”という位置づけになってしまいました。
「左払い」はぬり絵で!
例えば、「小犬」という教材。「小」の2画目は「短い左払い」ですが、一度でうまくは書けないので、子ども達はぬり絵のようにして「形」を似せることにエネルギーを使います。これが書字学習でしょうか?「右上がり六度法」を使えば書ける
「『小』2・3画目の始筆を『右上がり六度法』で書きましょう」という指示すれば、どの子もすぐに書けます。鉛筆を使って「左と右に『短い払い』や『点』のある字を、書き出し位置を『右上がり六度法』で書いてみましょう」と指示すれば上記の34字を2回ずつ書けます。
1006字で264字に効果あり
このような字が1006字中195字あります。これを応用すると、「学・図」などの「ツ」の部分、『光・当』などの2・3画目に、さらに「雨・羽」なども書けます。これらを合計すると、264字273箇所に上ります(「並・談」のように1字で2箇所を含む字があるため)。これだけで4分の1以上が「整正字」に近づくだけでなく、ほかの部分にも波及して、子ども達の書字力向上に確実に役立ち、「書写」の役割を果たすことになります。
2014.9.26 今日からできる・・再々論:次へ» «前へ:2014.9.18 「右上がり六度法」は今日からできる